更年期の自律神経症状で効果的な鍼灸

2025/01/18


こんにちは。
ここ最近は一気に寒くなってきました。
インフルエンザも流行ってきていて気をつけたいところですね。


今回は『更年期症状の緩和、鍼灸施術』について
論文をご紹介いたします。
鍼灸が更年期症状を緩和させた論文の一つです。
参考までにご覧ください。

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『夜間の自律神経機能を調整し
更年期症状を緩和する
鍼治療と看護の協働』

上妻尚子1,田口太郎2,樋口マキヱ3 
1九州看護福祉大学看護福祉学部看護学科,2九州看護福祉大学看護福祉学部鍼灸スポーツ学科 3九州看護福祉大学名誉教授

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsnr/45/4/45_20211018164/_pdf/-char/ja

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こちらの論文は九州看護福祉大学附属鍼灸臨床センターの同 個室で実施されています。
48名の更年期症状に悩む方を対象にして行われました。

主な症状はほてり、発汗、冷えの症状です。
鍼灸の施術は1人鍼灸師の方が行っています。

使うツボは
百会 経渠 合谷 復溜
の全身7つ

偽治療も行っています。
同じ7つのツボに,鍼を皮膚に刺入せずに鍼管(プラスチック製のストロー状の管)のみで刺激しています。

(今回の論文研究は
看護師の役割も重きが置かれていて、常に看護師がいて声がけは全て看護師が行っていました。
鍼灸師は基本は鍼の施術の時のみ以外は退出しています。)

結果は全ての症状に対して自覚症状の減少傾向にありました。
鍼治療の実施によって夜間の副交感神経活動 が亢進し,交感神経活動が低下していたということ
そして短期的でなく長期的な作用の自律神経の機能が発揮できるように整えていく効果があることがわかっています。

またこの研究の面白いことに
偽治療の、鍼を皮膚に刺入せずに鍼管のみの方にも
冷えや発汗の症状が緩和していました。
鍼管であってもツボ刺激によって効果が現れたという結果になりました。
そして今回の看護師による施術時の見守りは心理的安心感はとても影響が大きいのではないかということでした。


安心、リラックスして受けられるという空間と
施術者や周りの方の信頼関係もとても大切ということがよくわかりますね。


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という論文からも

ツボ刺激は、鍼でなくても比較的効果があるということ。
ご自身が安心して受けられる空間で鍼の施術を受けられることがとても大切ということがわかりました。
当院もよく考えて環境作りしていこうと思います。

お読みいただきありがとうございました。


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